「けものフレンズ」絶滅危惧種アニメで東大が論文|ビッグデータに隠されたインサイトとは

2020-01-30アニマルライツ, 論文・研究アニマルライツ, 論文・研究, 論文

けものフレンズ

「けものフレンズ」はご存知だろうか。けものフレンズプロジェクトのひとつで、テレビ東京系列他で放送されていたテレビアニメだ。
けものフレンズとは動物が少女の姿をしたたち少女たち「フレンズ」が暮らすサファリパーク型動物園「ジャパリパーク」を舞台に、パークに迷い込んだ迷子の正体や仲間がいる場所を知るための冒険と旅を描く物語です。
人間が動物を擬態するのではなく動物が人間というジャンルに擬人化したところはけものフレンズプロジェクトのこだわりだとか。
けものフレンズの世界観は放送開始後、大きな話題を呼び、人気と知名度が急激に上昇し遂には2017年の流行語大賞にノミネートされました。

この絶滅危惧種アニメ「けものフレンズ」をビッグデータを活用し東大が論文を発表しました。

皆さんはどの様な研究だか想像つきますか?
論文の内容についてご紹介したいと思いますので、さっそく見ていってみましょう。

東京大学大学院と東京動物園協会と共同の論文とは

東京大学大学院の深野祐也助教授らは東京動物園協会と共同で、「インターネット」の検索ボリュームを分析動物園の寄付に与える影響を研究しました。

絶滅危惧種45.7%が含まれる「哺乳類」と「鳥類」92種

研究対象は上野動物園、円山動物園、東山動物園で飼育されている「哺乳類」と「鳥」のリストを収集し、さらにGoogleトレンドの関連クエリで整理し63の哺乳類と29の鳥類の合計92種に絞込を行いました。
絞込を行った結果、45.7%が絶滅危惧種として分類される動物だったそうです。

インターネットの検索行動に対する動物園の影響を調査

研究チームはインターネットの検索データ動物園への寄付記録を使い、絶滅危惧種への関心と保全のための行動に与える影響を、全国スケールで定量化する研究をしました。
市民の関心の指標として、Googleの検索量Wikipediaの閲覧数に注目し、独立した2つのデータセットで、動物園とけものフレンズ放映の効果を網羅的に解析したということです。

検索ボリュームに対する動物園の影響とは

この調査により、日本各地の動物園が存在することと動物アニメの放映は、絶滅危惧種動物への検索数や閲覧数を大きく増加させており、さらにはアニメの放映後、アニメに登場する動物への寄付が増加していたそうです。

動物園とアニメは、それぞれ独立して市民の絶滅危惧種への関心を高めることが分かりました。
例えば、ある動物がある県の動物園で飼育されていると、その県での検索量が2倍に増加しました。また、けものフレンズの放映によって、アニメに登場する動物への検索数が600万回以上、Wikipediaでの閲覧数が100万回以上増加したと推定されました。
さらに、動物園の寄付記録を解析すると、アニメ放映後、アニメに登場した動物はそうでない動物より多くの寄付を受けていました。

けものフレンズをビッグデータからインサイトを導き出した

近年、「ビッグデータ」はよく耳にするようになりましたが、今回の研究ではその「ビッグデータ」のデータセットと「動物園とけものフレンズ」データを分析しやすいようにデータを整形し、それを整理してからデータがもつパターンや傾向を分析し導き出す手法をとっています。
こうした分析方法を「データサイエンス」と言いますが、ウェブデータと動物園の記録を組み合わせることで、動物園やメディアといったこれまで定量化の難しかった普及啓発の効果を明らかにできました

「人を動かす隠された心理」=「インサイト」

データサイエンティスト

動物園の存在とアニメの放映が市民の関心の増加し、寄付という実際の保全行動につながることが分かったのですが、これは人の潜在意識の中にある「人を動かす隠された心理」(インサイト)が働いたものですね。
その人を動かす隠された心理によって、動物アニメに触発されて絶滅危惧種への市民が関心を高めたことで、検索数が増え、それが役に立ちたいという「目的志向」となり寄付動機付けや行動を促す重要な役割を果たしたことを指しています。

これをビッグデータから「インサイト」を導き出すといいます。

世の中の課題には必ずデータが存在しているという事実

近年では、「AI」や「ビッグデータ」、「ディープラーニング」といったニュースや情報を見かけると思います。
ビックデータについて、何となく膨大なデータかな?とは想像はつきますが、今やシリコンバレーで勝ち組とされるGoogleFacebookAmazonAirbnbなど企業が躍起になってこのビックデータからまだ見ぬインサイトの導き出すことに注目をしています。

GoogleやAmazonなどの勝ち組がビックデータにこだわる理由は、データのなかに潜むインサイト(「人を動かす隠れた心理」)を導き出すことで消費者自身も気づいていない無意識の心理(潜在意識)が分かるようになり、ユーザーの購買行動などを把握しビジネス課題の解決に役立つからです。
これがどれだけ有益かは勝ち組企業の成長を見れば一目瞭然で、データを活用しインサイトを導くことの出来る企業とそうではない企業とでは比較にならないくらい差が今後出てくると思います。

現代はデータに溢れた時代です。民間企業や官公庁の膨大なデータは一見、つながりもないように見えますが、ビックデータを分析しやすいように加工と整理をすることによって、これまで見えていなかったインサイトが見えてくる
この分野の研究が進んでいます。隠れた傾向やパターンを見つけ出し、ビジネス課題の解決や新たなビジネスの発見することとはビジネスの拡大だけではなく、より良い社会生活への貢献にもつながっていきます。

「データサイエンティスト」は官民問わず人材が不足している

分析の専門家であるデータサイエンティストですが、GoogleやAmazonなどシリコンバレーでテクノロジー関連会社のいわゆる勝ち組はこのデータサイエンス部門に一番力を入れているといっても過言ではありません。
これまではビジネスの現場には大量のデータは存在していたが、それをうまく活用できる人材がいませんでした。

データサイエンティストはデータに隠された秩序やパターンを見つけ出すことはビジネスの収益化につながると実績が既に出ていますので今後ますます重要な仕事へと変わっていきます。

21世紀の最もセクシーな職業とされる「データサイエンティスト」が今後伸びていくことは間違いないでしょうね。

データサイエンティストには資格はいりません。

必要なのはスキル!

皆さんがデータサイエンティストで働くイメージがあれば、最近は求人情報でもデータサイエンティストの求人が増えてきております。
まだ、歴史の浅い職業ですので、この機会にどのような会社が募集しているのかだけでも見ておくと良いかもしれません。

こちらのリンクより求人が見れますので、ご興味のある方は情報収集をしてみてはいかがでしょうか。

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